相安定性制御による組織・構造制御
非平衡状態(高エネルギー状態、励起状態)から系が落ち込んでいく先には、
平衡状態・準安定状態があります。
したがって、
(1) 非平衡状態の実現
(2) 平衡・準安定状態への落ち込み
を制御することで、様々な新金属材料を開発することが可能です。
この「相安定性制御」の概念のもと、
(1) 合金設計: 熱力学計算, 非経験的計算法, データベース
(2) 組織観察(電子顕微鏡法): その場観察, サイズ横断的観察
(3) 組織制御: 凝固・鋳造法, 電子照射法
による「新金属材料・工業材料の開発」を行っています。
地方創生に貢献する材料科学・材料工学
「地域の得意分野を活かす・既存汎用装置を用いる」
に基づいて開発された材料は
(1) 既存汎用装置を使えばすぐに地域で応用展開できる
(2) その地で培われたノウハウを使えば差別化できる
の特徴を持ちます。
少子高齢化という避けられない壁にぶつかる中、
日本における研究リソースはますます厳しくなります。
この概念に基づく材料開発は、
少子高齢化や人口減少などの社会問題や経済問題に直面する地域に夢と希望を与え、
「未来を拓く科学技術の創造」と「社会の持続的発展」を
ともに実現する新たな材料開発の一例であるとも言えます。